本質に近づこうとする仕事
最近、ある研究所へ行った。
廊下にはポスターが何十枚も並んでいて、昔の自分なら真っ先にデザインが気になっていたと思う。
実際に見ていると、「これは昔の自分も作っていたようなデザインだな」と感じた。
もちろん悪いデザインではない。
でも、今の自分なら、もう少し違う作り方をする。
そんなことを考えながら歩いていた。
少し離れてポスター全体を見ると、どれも情報量が多く、一番伝えたいことが見えにくいように感じた。
「もっとシンプルでいいんじゃないか。」
そんな思いが頭をよぎる。
一方で、世界中のポスターが全部シンプルになったら、それはそれで面白くないのかもしれない。
結局、正解なんてない。
だから、ずっと考え続けてしまう。
昔の私は、「ポスターは全部俺がデザインしてやる。」くらいの気持ちで仕事をしていた。
でも今は、「若い人、どうぞ。」と思うことも増えた。
年を取ったからなのか。
デザインへの興味が薄れたからなのか。
そんなことをAIと話していた。
でも、話しているうちに気づいた。
デザインへの興味がなくなったわけではなかった。
デザインしたい場所が変わった。
紙の上だけではない。
Obsidianで情報を整理すること。
長く残るファイルの形を考えること。
仕事の流れをできるだけシンプルにすること。
見積書をMarkdownで管理できないか考えること。
それも全部、自分にとってはデザインだった。
もっと言えば、「どう見せるか」よりも、「何を残すか」「どう伝わるか」を考える時間が増えている。
今日の会話の最後に、一つの言葉が見つかった。
本質に近い仕事。
本質そのものが分かったわけではない。
むしろ、本質とは何なのか、まだよく分からない。
でも、そこへ近づこうとする仕事はできる。
少しずつ余計なものを削りながら、本当に必要なものだけを残していく。
本質に近づこうとする仕事を、これからも続けていきたい。
